「田んぼ(農地)を埋め立てて建物を建てたいけれど、都市計画法第29条の開発許可申請って必要なのかな…?」
土木設計や建築計画を進める中で、誰もが一度は悩むのがこの「開発申請」の有無ですよね。手続きには時間も費用もかかるため、できれば不要なケースに収めたいところ。
実は、「市街化区域」かつ「特定の規模以下」であれば、面倒な29条の開発申請をスキップできる(不要になる)ルートがあります!
今回は、その具体的な条件を2つのポイントに分けてわかりやすく解説します。
条件①:まずは面積をチェック!「市街化区域で1,000㎡以下」なら不要
一番わかりやすい基準が「敷地面積」です。
免除の条件
建築する場所が**「市街化区域」であり、全体の敷地面積が1,000㎡以下**であれば、原則として都市計画法第29条の開発申請は不要です。
市街化区域は「すでに市街地となっている区域」または「優先的に市街化を図るべき区域」であるため、比較的小規模(1,000㎡以下)な開発であれば、厳しい許可手続きなしで建築を進めることができます。
条件②:造成工事の規模に注意!「30cm超の切り盛りエリアが500㎡以下」なら協議で不要に
「面積が1,000㎡以下だから安心!」と思いきや、田んぼの上への建築で盲点になりがちなのが「造成工事(切り土・盛り土)」の規模です。
田んぼはもともと周囲より低く、水分を含んでいるため、土を削ったり(切り土)、新しい土を入れたり(盛り土)して地盤を整える必要があります。この工事の規模によって、別途条件が加わります。
免除(協議)の条件
凹凸をなくす造成工事において、高低差(切り盛り)が30cmを超える部分の面積が500㎡以下の場合。
行政と「開発行為に該当しない旨の協議(不該当協議など)」を成立させることで、29条の開発申請が不要になります。
つまりどういうこと?
- 30cm以下の薄い造成: 面積に関わらず、開発申請の対象外になりやすいです。
- 30cmを超えるしっかりした造成: その工事を行うエリア(面積)を500㎡以下に抑えることができれば、行政との事前協議によって「これは開発申請が必要なレベルの工事ではありません」と認めてもらう(不該当にする)ことができます。
【まとめ】開発申請を不要にするためのチェックリスト
田の上での建築設計において、29条申請を不要にしたい場合は、以下の2ステップをクリアしているか確認しましょう。
| チェック項目 | クリア条件 |
| ① 所在区域 | 市街化区域であること |
| ② 全体面積 | 敷地全体が 1,000㎡以下 であること |
| ③ 造成の規模 | 高低差30cmを超える工事エリアが 500㎡以下 であること ※行政との「開発にかからない協議」が必要です。 |
設計時のワンポイント注意
「30cmを超える造成エリア」が500㎡を超えてしまうと、たとえ全体の敷地が1,000㎡以下であっても開発申請を求められるリスクが出てきます。
設計段階で「どこを、どれくらい切り盛りするか」の計画図面(赤白図など)をしっかり作り込み、事前に役所の都市計画課などへ相談・協議に行くことが、プロジェクトをスムーズに進める最大のカギです!
これからの設計・計画の参考にしてみてくださいね。