こんにちは、今日は
土木設計屋さんとして、良い家の特徴を5つ挙げてみます。
- 特徴①:土地の立地が大切
- 特徴②:販売価格が高すぎないこと
- 特徴③:広いリビングと台所があること
- 特徴④:家に軒がちゃんとあること
- 特徴⑤:土地自体に価値があること
1. いい家には土地の立地が一番大切
南東の角地、これが一番理想です。
よく「日本は南向きがいい」と言われますが、これは本当にその通り。
北向きや北側のひな壇の家は、日当たりが悪く湿気がたまりやすくなります。その結果、シロアリ被害に遭いやすいんです。
シロアリが出ると、駆除だけでも70万から100万円ほどかかりますし、再発のリスクもあります。コストがかさむんですね。
実際、南向きの家と北向きの家では同じ団地でも150万から200万円くらいの価格差がありますが、実際住み続ければその差額はすぐにペイします。なので、高くても南向きの土地、もしくは南側が道路や公園になっている場所を選ぶべきです。そこに新たな建物が建つ心配が少ないからです。
また、新築を建てても、家の価値は7年ほどでほぼゼロに近づいてしまいます。そうなると、将来売却する際に大切なのは土地の値段です。
土地の価値が高い土地とはどういう土地でしょうか?
答えは、小学校や駅に近いか、駅が比較的近い(歩いて20分程度まで)、主要道路に面しているかなどがポイントです。こういう土地は値崩れしにくいんですね。
一方、田んぼを埋めて開発した団地は、見た目が良くても15年後には自宅の買い主に残る金額が1/10ほどになってしまうこともあります。転勤などで移動の可能性がある方は、そうした場所に家を買わない方がいいかもしれません。
中古マンションの方が安心です。それならすでに中古物件で価格が落ちているのでローン負担も軽くなります。鉄筋コンクリートなら50年は持つと言われています。
2. 家の販売価格が高すぎないこと
高価な物件も悪くはありませんが、事業用に使える物件ならペイしやすいです。例えば、1階が店舗で2階、3階が住居というようなスタイルなら、6000万から7000万でも回収できる可能性があります。
逆に、一番良くないのは、3800万から4000万の4LDKの田んぼの中に作った団地に、普通の家を買って、35年ローンを組むこと。毎月8万から11万の支払いは大変です。でも、1階に店舗があれば、店舗の賃料で4~8万でも稼ぐこともできるかもしれません。立地が良ければもっといけます。
これも、土地の立地が大切な理由の一つです。
少し安い土地、親の土地や農地などを探してきて、建築可能かどうか、設計やさんや土地家屋調査士に相談するのがいいと思います。土地が見つかれば、土地代が下がりますので、総工事費用が東広島市なら1200万は下がります。
3. 広いリビングと台所があること
これは当然ながら、台所も広くあるべきです。できればアイランドキッチンが理想かもしれません。
そもそも、家を買う目的って何でしょう?それは人それぞれ違います。
しかし、私は、次の2つだと思っています。
1. 子供がのびのびと育つこと
2. 友達を招いて一緒に食事ができること
多くの人は、4LDKが理想と考えていますが、それよりも私はリビングやキッチンが広い方が大切だと思います。そのために3LDKにしても構わないと考えています。
特に、子供がリビングで勉強できるようなスペースを作ることが理想的です。個室で勉強するのは大学受験の時だけです。リビングで家族と一緒に過ごす時間を子供時代に過ごすことで学業も良くなるようです。余計な部屋を作る必要もなくなりますし、リビングも広くなります。
4. 家に軒がちゃんとあること
最近、軒のないデザイン住宅が多いですが、見た目は未来的でかっこいいものの、日本の気候には向いていません。日本は湿気や雨が多く、木造建築が主流です。いくら防水加工された外壁を使っても、10年立つと、下地が木なら水が入ると腐りやすいですし、カビも生えます。
軒があると、それだけで家の寿命が延びます。昔の日本家屋は、軒が1m以上もありました。100年以上経っても残っている家があるのは、そのおかげです。
5. 土地自体に価値があること
家を買っても、7年もすれば建物の価値はほぼゼロになります。あとは土地の価格です。外壁の塗装や屋根の修繕も必要ですし、お風呂の交換なども考えなければなりません。それだけお金をかけた家でも、売るときには土地の評価が全てになります。だからこそ、土地自体に価値のある場所を選ぶことが重要なんです。
ハウスメーカーや不動産屋は自分たちの商品を売りたいだけですから、こうした話はあまり正直に教えてくれません。知っているけどそんなこと言ったら家が売れなくなってしまうではないですか。
だからこそ、土木設計や土地家屋調査士など、売買や相続に詳しい人に相談するのが一番良いいのです。家が売れようが売れまいが収入に関係ないからです。
では、また次回!